『6月5日から解体スタート』
門屋組旧社屋の解体が幕を開けた。正岡子規の句「永き日や 菜種つたひの 七曲り」「菜の花や 道者呼び合ふ 七曲り」にもある史蹟「七曲り街道」跡地に51年間建ち続けた門屋組旧社屋・・・。発祥の地である谷町にある門屋組倉庫が1番目ならこの旧社屋は7番目、そして新社屋が8番目の社屋となる。2番目の地~6番目については次の機会に話せてもらうが、創業113年の歴史は刻々と刻まれ続けている。
3代目(門屋 齊)にとって、社長就任時の年齢が25歳で、建設業のことなど右も左も分からないペーペーのペーペー・・・。多額の借金を背負わされたばかりか、マイナスからのスタートを強いられる中、信頼関係を築きながらコツコツと一朶(いちだ)の雲を掴むかの如く、前のめりに前進してきたからこそ今がある。そんな思い入れのある門屋組旧社屋の解体を前に、消防業務推進への協力として、6月1日(木)~3日(土)まで消防訓練における解体建物の使用提供を行うとともに、6月5日(月)からいよいよ内部の解体がはじまる。現在、解体真っ只中であるが、父が築き上げた7代目の城の未来をしっかりと見届けてやるぜ。51年間、全社員、そして地域と共に築き上げていただき、本当にありがとうございました。
『門屋組旧社屋十三階段』
十三階段とは、絞首台の異称で、台上までの階段が十三段であるところからいわれている。当初、石村設計との打合せで縁起が悪いというやり取りがあったようだが、齊会長は「縁起が悪くなるのを逆を行く!落ちるところまで落ちたけん次は上がっていくだけよ!」という思いで計画を進めたようだ。なるほど。逆張りの精神ね。今度、バカラでやってみよう。
『門屋組旧社屋の内部』
門屋組旧社屋の内部の状況・・・。玄関先では総務部が笑顔でお出迎え、私自身も新社屋建設に伴い2年5ヵ月間お世話になった会長室、大量の資料が山積みになっているが現場から帰ってきた顔を見るとホッとする建築部、安全大会並びに総会時には協力会社のみんなも相集った大会議室、建築は積算からじゃないとはじまらない企画設計部の空間と、思い返すと様々なことが脳裏を駆け巡った。51年間、本当にありがとうございました。